十日戎は、毎年1月の9・10・11日の3日間、お正月の初詣以上の盛り上がりを見せる関西中心のお祭り事です。
「えべっさん」として親しまれており、大阪では今宮戎神社が有名です。
西宮神社(兵庫県西宮市)は、全国3500社ほどあるえびす宮の総本社です。
初詣の参拝者が50万人と多くの人で賑わう神社ですが、えべっさん期間はなんと倍の100万人以上に上ります。
関西の自営業や会社経営をしている方のほとんどが訪れているのではないでしょうか。
私も親類・両親ともに自営業が多く、子どもの頃から1/9〜1/11のいずれかの日にはえべっさんへお参りするというのが慣例でした。2019年も参拝しました。
2020年最新バージョンの記事も書きました
宵えびすの「えべっさん」の様子
今年(2017年)は9日の宵えびすに出かけてきました!21時頃に到着、とても空いていました。これだけ空いている中でお参りできるのは珍しいと感じるくらいでした。
毎年時間によっては入場制限もかかるくらいの人出です。お昼間はやはりものすごい人だったようです。
白いはたきで頭上をわさわさして厄を落としてもらったら本殿前へ。
列に並ぶのではなく、左右に広がってお参りできます。商売をしている方は、商売繁盛を、一般の方は家内安全をお願いします。
豊漁と商売繁盛の神様「えべっさん」について
えべっさんこと恵比須神は、七福神の一人。ふくよかな体とえびす顔、福耳が特徴で、釣り竿と鯛を持っています。
元々は豊漁をもたらす海の神様でしたが、商業が発展するにつれ商売繁盛の神様としても祀られるようになりました。
耳が遠いとされており、大阪の今宮戎神社ではお参りの後に本殿の裏側に周り銅羅(ドラ)を叩いて「よろしく頼むで~」と念押しするのが特色。
一方、兵庫県の西宮神社ではその習慣はありません。実はえびす神は2柱いらっしゃり、系統が違います。
福男について
西宮神社で本えびす(1/10)の朝6時に行われる福男選びは、江戸時代から続く毎年大注目の一大神事!
一番乗りでの参拝を目指して神社の門から本殿まで約230mの参道を全速力で駆け抜けます。
多くの人が途中2箇所のカーブと坂で転倒または失速する中、本殿に到着した順番で1~3番の福男が決まります。
場所割り(アタリハズレ)を決める抽選があり、今年は9日22時の時点でも1300人以上が整理券待ちで並んでいました。
※抽選に参加できるのは1500名まで
整理券が配られたのち24時から抽選という運びで、6時からの開門で当たりの場所から走れるのは258名。さらに前のほうで走れるのは108名。
福男に選ばれるのはかなり至難の業なんです。
競争に参加せずに走ること(走り参り)もできます。朝6時の開門前には約5〜6千人が参加のため押し寄せるとか…
そんな関西人に親しまれるえべっさん・えびす祭りの楽しみ方について紹介します♪
名物の「招福大まぐろ」
商売繁盛と大漁を願って神前に奉納される大まぐろ。こちらに硬貨(お賽銭)を貼りつけて商売繁盛等の願掛けをするのが常例となっています。
大変混雑するので、本殿へのお参りとは別の列に並ぶ必要があります。
毎年数万枚が貼りつけられた「招福大まぐろ」は西宮神社のえべっさん名物のひとつ。今年は、体長2.3m・重量230kgの鹿児島産本マグロが奉納されました。
きれいに貼りついていますが、けっこうくっつきにくく、滑ってしまうことも。財運を頂けるようにうまくくっつけるのもひとつの楽しみです♪
おみくじは2種類 (鯛みくじ・通常)
恵比須様が持っている鯛にちなんだ「鯛みくじ」1回300円
鯛がおみくじを抱えた姿が可愛くて人気です。
鯛みくじの隣の箱の中のお守り「おこころもち」は、金額に決まりのない厚紙でできたお守りです。
とっても小さな、まるでミニチュアの御札のような見た目が可愛いと感じました。厚紙ですがしっかりとしたつくりです。お財布へ1年間入れたいと思います。
通常のおみくじは1回100円
鯛みくじは、去年と同じで半吉(吉凶入り混じる運勢)、通常のおみくじは吉でした。上昇できる余地があるので真ん中が一番嬉しいです。
西宮神社のおみくじというかご神託はけっこう信じています。過去、凶を連続で引くこともあり、一貫性がある感じ…
ちなみに今年一緒に行った母は両方大吉。
おみくじのところで「またや!2回引いたのに凶やった!」と嘆いている男性がいて、ますます自分の中で信ぴょう性が増しました。信じるか信じないかはあなた次第です…なんて。
えべっさんのときだけ!の福笹
「商売繁盛で笹持ってこい!」というフレーズでお馴染みの福笹。わが家では和室に飾っています。
(大)3000円・(小)1000円
自分の好みの巫女ちゃんを探してしまいます///
昨年は、夫にまかせました(選んではいなかったけど)
今年は笑顔が可愛い女の子と目が合ったのでその巫女ちゃんから頂きました。
縁起物の露店
こちらは福箕(ふくみ)、 福を箕ですくい取るという意味が込められています。
ほかには福熊手・福さらえなど。大きく豪華な縁起物となると数万円するものもあります。居酒屋さんとか飲食店でよく見かける印象。
エビスビールなど各種も奉納されていました。
これもひとつの名物「おばけ屋敷」
子どもの頃から入りたかったのに、今でもその願いが叶っていない…。親も友達も夫でさえ拒否します。怖いもの、ホラー好きは私だけ。
おじさんの軽快な呼び込みが響きます。日本のお祭りって感じに風情を感じる。
ちなみに昨年はゾンビ村だったんですよ~いいなぁ。となりではアーチェリーのコーナーがありました。
甘酒であたたまる
こちらも名物。みなさん、ゆでたまご(1個60円)を食べつつ飲んでいます。
私はいつも甘酒(ノンアルコール) 350円を飲んでから帰路へつきます。
生姜の香りがして優しい甘さで飲みやすい。
えびす寒波といって、えべっさんの時期は冷え込むことが多いので、身体が温まっておすすめです。今年は暖かかったなぁ。
ところで風邪がまだ治らなくてずっとせき込んでいます。。
おみくじ両方の病気の欄に、「長引くがすっかり治る」と書いてあるのですがこのことでしょうか…
屋台で買ったのはいか焼き
あんまり屋台で買うほうではないので、400円のいか焼きをひとつだけ。
近くまで車で送り迎えをしてもらったので、食べずに家まで持ち帰りました。けっこう柔らかくて甘く、思っていたよりも美味しかったです。
ところで大阪ではいか焼きはまた別のものをさして、いか焼きと呼んでいます。
梅田(大阪)の阪神百貨店でいつも行列ができているくらい有名。イカ入りの卵焼きクレープのような一品です。もちろん、いかを焼いたものもいか焼きなんですけどね!
屋台は境内や神社の外にもたくさん出店しているので、そちらを楽しむのも◎
西宮神社へのアクセス
えびす祭りは、毎年1月の9~11日まで。
9日は宵えびす、10日が本えびす、最終日の11日は残り福と呼ばれています。
参拝時間は、9・11日が朝5時〜深夜0時、10日が朝6時〜深夜0時頃まで。
えべっさんの時期は駐車場は利用できないため、公共交通機関の利用が原則です。案内の看板が複数ありますし、大勢の方が一斉に向かうので、駅から迷うことはありません。
【電車】
- 阪神本線「西宮駅」えびす口 徒歩5分
- JR神戸線「さくら夙川駅」 徒歩10分
- 阪急神戸線「夙川駅」 徒歩15分
住所:兵庫県西宮市社家町1-17