[経験談]会社を辞めて3年、夫婦フリーランスは法人2期目になりました

気がつけば、個人事業主になったという内容での最後の更新から3年が経過していました。
事業も独立1年目から無事に軌道に乗りました。ありがたいことに、顧客からの紹介とリピーター率が高く、そのご縁で本当に様々なお仕事を受けるようになったので、自分たちが何屋さんなのか断言できなくなっています。
前回の記事を書いた数ヶ月後に、お友達から紹介してもらった税理士さんへ相談したところ、すでに個人事業主を続けるより、3年目での法人化を考える段階とのことで、昨年の法人成りに至りました。
この期間、まったく加筆修正することもなかったので、Google検索から過去の記事を読んでくださっている方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。他人の過去の日記帳だと思って、気軽に読み流していただければ幸いです。
それほど多忙だったわけではないのですが、ブログ執筆以外の趣味を楽しんでいるうちに、いつの間にか2026年も半ばになっていました。今後、復活させていこうと思っています。台湾旅行やベトナム旅行の記事をメインに増やす予定です。
この記事では、個人事業主から法人成り後のこの3年間の振り返りと生活の変化、現在の気持ちを書いていこうと思います。
なぜ個人事業主になったの?

まず、私たちは知識も何もない状態から独立・起業したわけではありません。
2019年頃から続けていたIT関連の副業をそろそろ本業にできるのではないか?という確信に至ったので、会社というより「会社員」を辞めようということになりました。
特に、夫はチームワークよりも、営業から納品までのすべてをひとりでこなすほうが向いているのは明らかだったので、私も今回の独立には大賛成でした。
私自身は、会社員をしていたときに、ひと通りの事務職経験があったので、自分の担当する仕事のほかに、経理事務も覚えてみようと決意しました。経理は知的なイメージでお給料が高めなので憧れでした。またひとつ夢が叶いました。
フリーランスになるための勉強として、真面目な人ほど高額スクールに申し込みをしようと考えます。いきなりはあまりおすすめできないな、と思って見ています。
私たちも、研修費にはそれなりの金額を使っていますが、知識をアップデートするためで、確実に回収できるものにしか投資しませんでした。回収できるかどうかの判断は自分に知識がないと不可能なので、独立の時点ではほぼ独学でした。
「万が一上手くいかなくなったら、どこかでアルバイトすれば良いよ!」と口では言いつつ、もうここまできたら、なんとなく大丈夫だろうと楽観的に考えていましたね。
結果的に、組織に所属する働き方より、自営業のほうが自分たちの性格に合っていたようです。
個人事業主1年目、開業でストレスのない生活

2023年2月、開業届を最寄りの税務署へ提出しました。開業届は会計ソフト等で簡単に作成できます。それを税務署の窓口かe-Taxで提出するだけなので、開業自体はあっという間に完了です。
本業があったことで制限をかけていた仕事の量を一気に増やしていきました。請求書の書き方がよく分からなかったので、お付き合いの長い顧客から教えてもらいました。意外と、やり手の経営者の方ほど優しい!
夫は混雑した電車で通勤せずによくなったことが一番嬉しかったようで、そこから年中休みなしで働くワーカホリック生活がスタートしました。
今でも「どの仕事も大変だが、会社で働くことを思えば、休みなんて必要ないくらいラクをさせてもらっている、ストレスはほとんどない」とよく言っています。ストレス値は会社員の1/100だそうです。
開業後に失業給付の代わりに再就職手当は支給していただけましたが、税金ですぐに消えました(笑)
個人事業主2年目、税金納付で意識飛ぶ

事業では新しい試みをはじめて、知識面で飛躍できた1年でした。売上も倍近くに増えました。しかし、税金納付の重圧に押しつぶされそうになりました。
個人事業主2年目は、1年目の「所得税」に加えて、その年の所得税の一部を前払いする「予定納税」という制度があり2回に分けて納めます。さらに「個人事業税」の支払いの通知も届きます。住民税は今まで目にしたことがない金額でした。
こうした経験から貯金・資金ゼロでの独立は無謀といえます。当たり前ですが、1年目の収入は使いすぎに注意です。
法人1期目、あいかわらず昼寝する

2025年1月、無事に当初の予定通り、法人成りすることができました。手続きは顧問税理士さんの事務所におまかせしました。
健康保険は、手続きの不備連発でマイナ保険証への反映がうまくいかず、加入はしていても実質2ヶ月くらい無保険状態だったのでそれがストレスでした。
会計ソフトが個人青色申告用から法人会計用に変わったので、仕訳画面がビジネスライクな見た目になり、使い方に1日くらい戸惑いました。慣れると今のほうが使いやすいです。
法人になったからといって、業務内容は特になにも変わりません。個人事業主のときの売上は自分のお金だったのが、法人は自分の会社から役員報酬というお給料制になったので、会社員時代に戻った感じです。個人事業主のときは利益が自由に使えたので、わりと窮屈さはあります。
誰にも指図されないので、仕事の合間にお昼寝をしたりゲームをしたりします。昼食は私の作る「焼き鮭定食」です。鮭は冷凍品をAmazonで3kgまとめ買いしています。なめこと豆腐と長ネギのお味噌汁は外せません。
生活も仕事もいかにルーティン化してラクをするかが大切です。
法人2期目、決算書に興味なしの経営者

現在、大きな変化もなく継続中です。1期目に面談を行って法人口座を作った銀行から融資の案内の連絡が入るようになりましたが、大きな出費が必要になることがないのでそのままスルーです。
設備投資に資金が必要な業種なら、社会的信用度を高めるために借りておくほうが良い、くらいしか知りません。顧問税理士さんも、私たちの場合には無理に借りようとする必要はないと言ってくれています。
夫は、ゲームを攻略するようにとにかく売上をあげることが大好きで、会計には興味がないようです。決算報告書も読みません。私は仕訳は嫌いではないので、ついでに貸借対照表をよく眺めて報告しています。数ヶ月に1度は顧問税理士さんに相談しています。
数字を読めることはビジネススキルとして必須と言われていますが、意外と経理担当や税理士に丸投げの経営者は多いようです。
1期目に、年払いにしている「小規模企業共済」を役員報酬から積み立てておくのをド忘れしていて、自分の貯金を使うはめになりました。経理担当として失格。2期目からはしっかりと積み立てて備えています。
3年間の完全フリー生活で変わったこと
生活面の変化についてまとめていきます。
健康に気をつかうようになった

1年前から体力づくりのためにパーソナルトレーニングに月6回通い始めました。あまりにも運動不足だったため、ポール、マットや壁を使っての柔軟と自重トレーニングをメインに指導してもらっています。
とても明るい同い年の女性トレーナーさんですが、けっこうスパルタでトレーニング中は超苦しいです。その反面、終わった瞬間の爽快感は最高で、やめようとは思えず続いています。数ヶ月でウエストも10cmサイズダウンしました。
自宅リビングにはエアロバイクを設置しており、パーソナルから帰宅後や汗をかきたいときに気ままに運動しています。
40代以降では、運動習慣を持つことは更年期の心身の変化と老年期に備えて不可欠だと感じました。海外旅行のためにも、体力づくりに励んでいこうと思います。
夫はマシンピラティスと個室ジムにそれぞれ週1回通っています。私よりエアロバイクもこいでいるようで、健康に対する意識は高めです。
美容にかける出費が多くなった

元々それほど美容にお金をかけてはいなかったので、おしゃれな方々に比べれば微々たるものですが、気になるもの、やりたかったことを気軽に試しています。
美容院で2万円のヘアトリートメントを何回か受けて、ホームケアで十分だなと悟りました。人気の韓国スキンケアコスメを買いすぎて今はその中で気に入った定番品のみの買い足しで自粛しています…。
芦屋の某皮フ科でレーザーによるシミ取りも経験しました!私の場合はピンポイントで目立つシミに施術していただき、3千円以下でだいぶ綺麗になりました。これは金銭面というより時期選びや通院時間、マスクで隠せるかが重要になりますね。
いちばん大きな変化としては、3週間ごとにネイルサロンに通うようになりました。パソコンをタイピングするときや家事のとき、剥離紙にシールを貼るときも、爪が可愛いと自分の気分が上がるのですっかり欠かせない習慣となっています。
夫は黒染めをやめてブリーチ&ピンクの髪になり、ネイルサロンに通ってデザインのネイルを楽しむ派手な見た目のおじさんになりました。ジェルネイルはベトナム旅行で現地ネイルサロンに誘ったら着いてきてくれて、そこからハマったようです。
夫の人生で今までが嘘のように金運が爆上がりしたらしいのでこれはおすすめです。
というのは半分冗談ですが、会社員ではなかなかできないことを、自由に楽しめるのも今の働き方の利点のひとつですね。とはいえ、あいかわらず家賃が破格の2LDKに住んでいるので、派手なのは髪と爪くらいです。
事業を成功させるために必要なこと
私たちが成功したという視点ではなく、周りの経営者の方々から学び取り入れて納得したことをまとめていきます。
他人と比べず、自分のことだけに集中する

他人と自分を比べるより、目の前にできることを淡々とこなすのが成功の近道です。
どの業界でも競争は熾烈です。学校では「みんな仲良く」と教え込まれるのに、社会に出ればそれが嘘だと分かります。会社の中でも上を目指すなら、競争は避けては通れない。
自分より優秀な人はどこにも必ずいて妬むこともあるかもしれません。そこで邪魔してやろうとするよりも、自分に集中するのが未来の自分にとって一番前向きな行動です。
まず、この世には多種多様な考え方があることを理解し、自分の見ている世界がいかに狭いものかを自覚すること。
自分の得意なことや、逆に足りないものはなにかを分析し、どれだけ勉強しても苦にならないことを見つけて毎日実践します。1日では不可能なことも、数年継続すれば、大抵のことはできるように成長します。
この意識でいると、ふと「これが仕事になるかも?」という瞬間が訪れます。それがビジネスチャンスになりました!
ただし、事業の場合、同じことを長くやっても軌道に乗らないのは、稼ぐ目的としては向いていないということなので、早く見切りをつけて次に進んだほうが成功は掴みやすいと思います。
他人の悪口を言わないように心がける

悪口を言っても得をすることがなにひとつないからです。ネガティブな記憶として定着してしまうので余計なストレスに繋がります。悪口を言っていると「この人は、自分のことも裏では悪く言っているかもしれない」と思われ、信頼を失いやすくなります。
特に店舗名や、顔出し、名前出しでセルフブランディングしているのに、ビジネスで使っているSNSアカウントで嫌味を言っている方を目にすると、マーケティング戦略が間違っているな、と残念な気持ちになることがあります。
もしかしたら、これも悪口に入るでしょうか…。今はAIがあるので、わざわざ自己評価を下げる行為をしなくとも、いくらでも発散できますね。SNSよりAIチャットの画面が知り合いに見られたくない時代に突入しつつありそうです。
今まで、他人にどんな嫌な目に遭わされたとしても、同時に理解者や手を差し伸べて助けてくれる人も必ず現れました。そういう本当の優しさに気づき、敬意を払って大切にしていける人生のほうが私は幸運だと思います。
起業する人は皆、魔女の宅急便のキキ

定期的に金曜ロードショーで放送されるジブリの名作のひとつ「魔女の宅急便」は、13歳になった魔女の少女キキが一人前の魔女になるために知らない街で暮らし始める物語です。
OPから最高潮にワクワクしますね!同時に、起業経験のある人にとっては、特に共感する点が多い作品だと思います。
キキは、自分が使える唯一の特技である「空を飛ぶ力」を活かし「お届けもの屋さん」を始めます。失敗して落ち込んだりしながらも、街の人たちとの関わりを通して少しずつ成長していきます。
慣れない暮らしや働くことへのプレッシャーから、魔法という自信を一度失っても、すべてを諦めるのではなく、再び立ち上がって前に進む姿には勇気をもらえます。
キキの行動力はまさに起業を目指し行動に移した人そのものです。いつまでも計画を練っているよりも、とりあえず実践することのほうが大切かもしれない、と振り返ってみると感じます。
いつかこうなりたい、あれをやりたいと口に出しながらも、なんとなく同じ日々を惰性で過ごし続ける人がほとんどだからです。
私もかつてはそのひとりでしたが、夫の姿を見て石橋を叩きすぎるのはやめました。キキのように突発的な行動で予定外のことに見舞われつつも、意外となんとかなっています。
「世界最年少フリーランス開業物語」として見ると、異様にリアルでした。開業初日に営業し、住む場所を確保して、サービス設計して、顧客獲得していて怖いくらいです。自分の力で居場所を作り、働き方を見つけていくその過程こそが起業なのかもしれません。
今、挑戦してみたいことがあるなら見返してみるとなにかヒントが得られると思います。
さいごに

私たち夫婦が出会った当初は、2人とも人生の底を彷徨っていました。氷河期世代の前半と後半生まれで、なおかつ社会的評価も低かったので、私たちの場合は、会社員のままでは一生時間も金銭面でも豊かにはなれず、社会と環境に不満を抱えて生きることになっていたでしょう。
正直なところ、2人して「まさかこんな未来が訪れるなんて10年前には思わなかったよね〜」と驚いているくらい、今の安定した状況は予想外でした。
頑張れるのは自由のためで、お金には執着がないからこそ、あまりプレッシャーもなくこれたのかもしれません。4年目に入り、数字として資産が増えても幸福度の閾値が低いので日常生活は変わらないままです。
個人事業主になって以降、大好きな海外旅行をしながら働ける環境を整えられるようになりました。これは、ふだんと同じ仕事を海外のホテルでやるというだけで、旅行で生計を立てるものではないので純粋に非日常を楽しむことができます。
承認欲求も薄いほうなので、これからも目立たず地味に、自由を楽しみながら2人で生きていけたら幸せだなと思います。
ちなみに「会社を大きくして長く続けよう」みたいな熱意はそれほどありません。うちの場合は、法人化は節税の手段なだけで、会社名も言葉の響きのノリで決めたくらい適当でした。会社宛の封筒を目にするたびに思い出して笑ってしまいます。
今は早いところ、2人分の老後資金を貯められるくらい猛烈に仕事をこなして、さらに残りの人生の時間でどれだけうまく使い切るかをいつも計算しています。
お金を持ちすぎると、幸福度が大きく変わらないのに怖い目に遭うリスクが増えるので、人生を楽しむ程度で十分です。同じような考え方の人がどこかにいたらいいな、と思っています。

